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ゆき
美容皮膚科に興味津々の患者さん。本日はカウンセリングに来てくださいました。わからないことは納得いくまで質問攻めにしちゃうタイプです。
ドクターつき
現役皮膚科医。その昔は美容外科でメスを握っていたらしい。ふだんは冷静だけど、語らせると実は熱すぎる先生のようです。
ナースはな
内科も皮膚科もなんでもこなす万能ナース。でも実は、美容皮膚科が一番好き。施術はするのもされるのも超ベテランだそうです。
多汗症とワキガの違い
汗を出す汗腺は2種類あり、全身に分布するエクリン汗腺と、脇や陰部、乳輪など局所的に存在するアポクリン汗腺があります。エクリン汗腺は、水に近いさらさらで、ニオイのほとんど無い汗を出します。エクリン汗腺の活動が過剰で、局所的に大量の汗をかく状態のことを、多汗症といいます。アポクリン汗腺は、尿素やアンモニア、脂肪酸を含んだべたべたの汗を出し、その成分が細菌により分解されると、独特のニオイを発します。アポクリン汗腺は脇に多数存在するため、そのニオイが極度に強い状態をワキガといいます。多汗症でもわずかのニオイがあることや、ワキガの人はたいてい汗が多いことから、多汗症とワキガは混同されがちですが、医学的には異なる疾患です。
多汗症注射とは
多汗症に対する治療として、A型ボツリヌストキシン製剤を、発汗が気になる部分に注射する方法があります。この薬剤は、エクリン汗腺に発汗を促す神経伝達物質である、アセチルコリンを阻害することより、3~6カ月の期間にわたり、注射した部分の汗を強力に抑制します。短時間の施術で高い効果が期待でき、即効性もあるため、脇汗に伴う汗ジミやニオイにお悩みの方にお勧めできる治療法です。
ボツリヌストキシン
ボツリヌストキシンには筋弛緩作用があり、本来は人体に有害なものですが、その作用をうまく利用した上で無毒化し、医薬品にしたものがA型ボツリヌストキシン製剤です。有名なものでは、ボトックス®という製品があり、世界中の美容業界にて多大なシェアを誇っています。しわの原因となる筋肉に注射することで、しわ取りとして使用する方法が有名ですが、皮膚に注射することで、汗腺への刺激を抑える作用もあることから、多汗症の治療にも用いられております。毒素由来の成分を含む薬剤ですので、取り扱いには注意を要しますが、使用量を誤らない限り、その安全性は世界中で認められております。現在、同じ成分を含む後発品(ジェネリック医薬品)が多数販売されており、予算に応じてそちらを使用するという選択肢もあります。
対象とする症状と部位
おすすめの
施術回数と頻度
施術の流れ
- 両側の脇を冷却材で10分程度冷却します。
- ご希望の場合は、表面麻酔薬を塗布します。(オプションメニュー)
- 注射する部分を十分に消毒します。
- 注射を行います。片側10~15か所程度です。両側で5分程度です。
- 消毒と止血を行います。
- 必要に応じて処方を行います。
その他の治療法との比較
多汗症の治療には、ボツリヌストキシン注射のほかに、飲み薬による治療(プロバンサイン処方)や、手術(汗腺切除)、マイクロ波照射などさまざまな方法があり、それぞれのメリット、デメリットが存在します。コストパフォーマンスの面では、ボツリヌストキシン注射が非常に優位と言えるでしょう。
ボツリヌストキシン注射 | 飲み薬 | 手術 | マイクロ波照射 | |
---|---|---|---|---|
作用機序 | 神経伝達物質の阻害 | 神経伝達物質の阻害 | 汗腺を物理的に除去 | 汗腺をマイクロ波により熱破壊 |
効果 | ◎ 両脇に100単位使用で、ほとんどの方に高い効果 |
△ 効果はさほど高くない上に、個人差がある |
◎ 高い効果を示すものの、術者の技術に大きく影響される。ワキガにも有効 |
◯ 高い効果を示すものの、体質による差がある。ワキガにも有効 |
施術時の痛み | 〇 注射による痛みはあるが、ほとんどの方が我慢できる程度 |
◎ 薬を飲むだけなので当然なし |
× 麻酔が必要となり、術中、術後の痛みや腫れがある |
△ 術中、術後の痛みや腫れがある |
安全性 | ◯ 皮膚のごく浅い層への注射のため、合併症が少なく安全性が高い |
◎ 薬に対してアレルギーが無い限りは安全 |
△ 術中の出血や神経損傷、術後感染などのリスクあり。手術の傷跡が多少残る |
△ 施術部の腫れや痛み、水疱などが出現するリスクあり |
持続期間 | △ 3~6カ月 |
× 1日3回の継続した服用が必要 |
◎ 適正な手術であれば、効果は永続的 |
◯ 適正な施術であれば、効果は半永続的 |
費用 | ◎ 当院は29800~69800円(税込・麻酔は別途費用) |
◎ 保険診療の場合約¥2万円/月 |
△ 相場は10万円~ |
× 相場は20万円~ |
コスパ | ◎ 期間は限られるが、強い効果が維持されるため、満足度は高い |
△ 継続すると相応の薬剤費用がかかる |
△ 術者の手技や設定価格によって異なる。 |
△ 高額な機器を使用するため、施術費用も高い |
おすすめのパターン | 症状が強い方 手術の傷跡が気になる方 コスパ重視の方 |
症状が弱い方 とにかく痛いのが苦手な方 |
症状が強い方 永続的な効果を希望する方 ワキガの方 |
症状が強い方 皮膚にトラブルのない方 ワキガの方 |
当院使用薬剤
ボツラックス®
韓国製のボトックス®のジェネリック医薬品となります。KFDA(韓国食品医薬品安全庁)の承認薬であり安全性に問題はありませんが、日本では未承認薬となります。コストパフォーマンスが高いのが魅力です。
当院の施術の特徴
①経験豊富なメンバーによる診療
②丁寧なカウンセリング
③痛みを最小限にする配慮
④ハイクオリティな施術
⑤明瞭な価格設定
よくあるご質問
Q薬剤の使用量に関して
体格や性別、症状の程度にもよりますが、両脇に使用し十分な効果を得るには、成人の場合最低100単位は必要であると考えます。50単位しか使用しない場合、十分な効果が期待できないため、当院では行っておりません。
Q施術の必要回数に関して
1回の注射ですべて完了します。
Q施術中の痛みに関して
術中の痛みを最小限にするため、注射する部位を十分に冷却してから行います。さらに、針は非常に鋭く細い、専用のものを使用します。以上の対策により、注射の痛みは軽い「チクチク」としたものに限られ、ほとんどの方が、強い苦痛を感じることはないようです。痛みに不安がある場合は、別途費用で麻酔クリームの使用も可能ですので、あらかじめご相談ください。
Q施術間隔に関して
効果を持続させたい場合には、4カ月以上の間隔を開けて、次の注射が可能になります。
Q施術部位に関して
当院では両側の脇にのみ行っております。
Q施術時間に関して
術前の冷却に5~10分かかります。注射の時間は、概ね左右で5分程度です。
Q患者様が行う施術前の準備に関して
施術部位には制汗剤や香水などを塗布することなく、清潔な状態でご来院ください。剃毛の必要はありません。脇にレーザー脱毛などの他の施術を行っている場合や、しわ取りなどの目的で身体のほかの部位にボトックスを使用している場合は、必ず事前に申告してください。その場合、当日の施術が行えない場合があります。
Q施術後のダウンタイムと注意点に関して
施術直後は軽度の腫れが出現しますが、数時間で消失します。注射部位に皮下出血が起きる場合があり、青いあざが残りますが、2週間以内に消失します。術後の消炎鎮痛と感染予防のため、薬剤が処方された場合には、指示通りにご使用ください。術後数日は、患部を清潔に保つように配慮してください。
Q男性への施術に関して
男女を問わず施術が可能です。ただし、施術後3カ月は避妊をしてください。
Q未成年者への施術に関して
未成年の方でも施術を受けていただくことは可能ですが、カウンセリング・施術ともに、保護者(父母などの法定代理人のみ)の同伴を必須とさせていただくほか、診療契約書に保護者のご署名をいただきます。
Q月経中の方への施術に関して
特に問題はございません。
Q妊娠中や授乳中の方への施術に関して
妊娠中、授乳中、産後3か月以内の方は、行うことができません。妊娠を希望されている方の場合、ボトックス投与中および最終投与後の2回の月経を経るまでは避妊の必要があります。
Q保険適用に関して
健康保険の定める条件を満たし、「重症」と診断された場合には、脇汗の治療は保険適用となる場合があります。ただし当院は、症状の程度にかかわらず、美容目的での施術を希望される方を対象としておりますので、当施術は自由診療で行っております。
施術における
注意点とリスク
診療科
アレルギー科
診療時間
土・日:10:00-14:30
診療終了時間の30分前に受付終了
休診日
住所
東京都千代田区外神田 6-14-2
サカイ末広ビル7階