目次
ピーリングとは
健康な表皮は本来、4週間程度の周期で新しく入れ替わっています。その流れとしては、表皮の最下層(基底層)で生まれたケラチノサイトと呼ばれる細胞が、有棘細胞、顆粒細胞と形を変えつつ上部に押し上げられ、角質細胞として皮膚の表面に到達したのち、角質として剥がれ堕ちます。このような皮膚の新陳代謝のことをターンオーバーといい、加齢や外的要因によりそれが乱れると、さまざまな肌トラブルの原因となります。ピーリングとは、この角質を積極的に剥離するとともに、皮脂や汚れを落とすことにより、皮膚のターンオーバーを促進し、肌状態を正常化することを目的としています。
ケミカルピーリング
角質を溶かす作用のある薬剤を、対象とする部位に塗布することにより行うピーリングのことを、ケミカルピーリングといいます。古い角質を溶解除去することで、皮膚のターンオーバーを促進するとともに、毛穴に詰まった皮脂や汚れも落とすことができます。日本皮膚科学会によるケミカルピーリングガイドライン(改定第3版)によると、にきび、しみ、小じわに対する明らかな効果が示されています。ケミカルピーリングは、肌をきれいな状態にリセットする基礎的な施術であり、他の施術の前処置としても有効です。特にエレクトロポレーション(美容成分の皮膚への浸透導入)やダーマペン(マイクロニードリング )との相性が良く、それぞれの作用の相乗効果が期待できます。
当院使用薬剤
サリチル酸マクロゴール
主成分
サリチル酸:皮膚に対する、強い溶解・軟化作用のある酸
マクロゴール:サリチル酸の浸透を角質層にとどめ、皮膚を保護する作用のある基剤
1カ月に1回の施術で十分なほどの高い効果を持ちながらも、低刺激で肌にやさしく、施術後の赤みや腫れ、表皮の剥がれが最小限に抑えられるのが特徴です。アスピリンにアレルギーがある方には、使用することができませんのでご注意ください。
対象とする症状と部位
【症状】
【部位】
おすすめの
施術回数と頻度
施術の流れ
- 洗顔を行い、施術部のお化粧や日焼け止めなどを落とします。
- ピーリング剤を塗布し、マッサージしながら全体に浸透させていきます。
- 余剰なピーリング剤を、濡れコットンで拭き取ります。
- コットンパックをのせ、5分ほどクーリングします。
- 化粧水やクリームで保湿し、終了です。
他のピーリングとの比較
当院では、ケミカルピーリングに加え、ハイドラブースターやマッサージピールというメニューがあります。それぞれ、使用する薬剤や、対象とする症状が異なります。それぞれの特徴は、以下の比較表をご参照ください。
ケミカルピーリング:ピーリング剤により、角質を溶解させることにより行います。当院では、サリチル酸マクロゴールという薬剤を使用しております。(当ページ記載)
ハイドラブースター:ハイドロピーリングと呼ばれる新世代のピーリングであり、専用の機器と洗浄液を用いて行います。皮膚と接触するヘッドから洗浄液が噴射され、角質や皮脂、毛穴汚れを落としたのちに、洗浄液と汚れがいっしょに吸引される仕組みになっています。さらにその後、保湿のための美容液を浸透させることにより、潤いのある艶やかな肌を実現します。
マッサージピール:イタリアのWiQo med社によるPRX-T33という薬剤を、マッサージを行いながら、皮膚の真皮層にまで深く浸透させていきます。薬剤の有効成分が線維芽細胞の活性化を促すことで、コラーゲンの生成を増やし、肌の張りや弾力を回復します。含有されているコウジ酸によるメラニン生成抑制作用により、美白効果も非常に強いことが特徴です。
ケミカルピーリング | ハイドラブースター | マッサージピール | |
---|---|---|---|
使用薬剤 | サリチル酸マクロゴール | ・PEEL+ ・SEBO+ ・REJUBE+ |
PRX-T33 |
有効成分 | ・サリチル酸 ・マクロゴール |
PEEL+(洗浄液) ・乳酸・尿素 SEBO+(洗浄液) ・乳酸・サリチル酸 ・水酸化ナトリウム REJUBE+(美容液) ・ヒアルロン酸 ・グリセリン・セシリン |
・高濃度トリクロロ酢酸(TCA) ・低濃度過酸化水素(H2O2) ・コウジ酸 |
作用する皮膚の層 | 角質層 | 角質層 | 真皮 |
痛みや刺激 | 薬剤のふき取りの際に感じる場合あり | 薬剤塗布の際に感じる場合あり | マッサージしながら薬液を浸透させる際に感じる場合あり |
症状に対する有効性 | ケミカルピーリング | ハイドラブースター | マッサージピール |
---|---|---|---|
毛穴の汚れ | 〇 | ◎ | △ |
オイリー肌 | ◎ | ◎ | △ |
ニキビ | ◎ | ◎ | ✗ |
ニキビ跡 | △ | △ | ◎ |
肌の角質化 | ◎ | ◎ | △ |
くすみ | 〇 | 〇 | ◎ |
しみ | 〇 | 〇 | ◎ |
小じわ | 〇 | 〇 | ◎ |
肌の老化 (張りや弾力の減少) |
△ | 〇 | ◎ |
妊娠線 | ✗ | ✗ | ◎ |
ケミカルピーリングとハイドラブースターは、どちらも古い角質の除去を目的とした施術であるため、対象とする症状はほとんど同じです。ハイドラブースターは、角質を物理的に除去し、洗浄吸引まで行うという理由から、多くの場面において、ケミカルピーリングより高い効果が期待できます。マッサージピールは、皮膚の奥深くの真皮層に作用する薬剤を使用し、肌質改善を促す施術であるため、ケミカルピーリングやハイドラブースターとは、目的も作用も対象とする症状もまったく異なります。
当院の施術の特徴
①経験豊富なメンバーによる診療
②丁寧なカウンセリング
③ハイクオリティな施術
④他の施術との相乗効果
⑤明瞭な価格設定
よくあるご質問
Q施術中の痛みに関して
薬剤の拭き取り時に、ピリピリとした刺激を感じることがあります。ほとんどの方にとって耐えられないほどのものではなく、麻酔や冷却などは必要ありません。
Q施術の必要回数に関して
古い角質除去を目的とした施術であるため、定期的に行っていただくことをおすすめしております。
Q施術間隔に関して
皮膚の状態に応じて、3~4週間ごとの施術をおすすめしております。
Q施術部位に関して
当院では、顔面、首+デコルテ、上腕外側、背中上の施術を行っております。
Q施術時間に関して
顔面全体で約30分です。
Q患者様が行う施術前の準備に関して
ご自宅でピーリング作用のある化粧品や、スクラブ入りの洗顔料を使用している場合は、施術前後2週間は、使用をお控えください。
Q施術後のダウンタイムと注意点に関して
施術後の赤みや腫れは、ほとんどの場合は1~2日程度、長くとも1週間程度で消失します。お化粧は施術後すぐに可能ですが、こすらないようにしてください。施術後、赤みや腫れがあるうちは、患部に過度の刺激は加えず、日焼け予防を十分に行ってください。
Q男性への施術に関して
男性にも施術を行っております。特に、繰り返し生じるニキビにお悩みの患者様から、多くのご依頼をいただいております。
Q未成年者への施術に関して
未成年の方でも施術を受けていただくことは可能ですが、カウンセリング・施術ともに、保護者(父母などの法定代理人のみ)の同伴を必須とさせていただくほか、診療契約書に保護者のご署名をいただきます。
Q妊娠中や授乳中の方への施術に関して
妊娠中や、産後3か月以内の方への施術は、安全面での理由から、すべての部位においてお断りさせていただきます。また、授乳中の方のデコルテに対する施術も行っておりません。
施術における
注意点とリスク
診療科
アレルギー科
診療時間
土曜日:10:00-14:30
診療終了時間の30分前に受付終了
休診日
住所
東京都千代田区外神田 6-14-2
サカイ末広ビル7階