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ゆき
美容皮膚科に興味津々の患者さん。本日はカウンセリングに来てくださいました。わからないことは納得いくまで質問攻めにしちゃうタイプです。
ドクターつき
現役皮膚科医。その昔は美容外科でメスを握っていたらしい。ふだんは冷静だけど、語らせると実は熱すぎる先生のようです。
CO2レーザーとは
CO2レーザーとは、炭酸ガス(二酸化炭素)を用いて分離される、遠赤外線領域の長波長レーザー光線を出力する機器のことです。皮膚に照射されたレーザーの光エネルギーは、皮膚の中の水分に吸収されて熱エネルギーに変換され、一瞬で周囲の組織を焼却し蒸発させます。この作用を蒸散といい、ほくろやいぼなどの膨らみを持った病変を削り取るのに適しています。さらに、一点に集中してレーザーを照射することで、皮膚の切開が可能になり、レーザーメスとして使用されます。大きく拡散してレーザーを照射すれば、凝固作用により、止血に用いることもできます。病変を除去した部分は、健常な組織により上皮形成され、次第に目立たなくなるため、メスを用いて切除するより美しく仕上がるのが特徴です。
CO2レーザーは、エネルギー効率が良好なことから、皮膚科だけではなく、耳鼻科におけるアレルギー性鼻炎に対する鼻粘膜の焼灼、歯科における歯肉処置、婦人科における粘膜処置など、医療分野において多岐にわたり使用されています。さらに、工業分野でも金属加工などで、広く普及しています。
対象とする症状
おすすめの施術回数
施術の流れ
- 照射を行う対象を確認し、マーキングを行います。
- 照射部位を消毒し、麻酔の注射を行います。
- 医師により、照射を行います。
- 照射部位に軟膏を塗布し、被覆テープにて保護します。
- ご帰宅後も、定期的な軟膏塗布と、被覆テープによる保護は継続していただきます。
- 10~14日後に再来していただき、患部の状態を確認します。
他の施術との比較
しみ、そばかす、肝斑、あざ、ほくろなどの色素性皮膚疾患に対する治療のため、当院ではさまざまな医療機器が設置されていますが、それぞれの症状に対する効果を比較すると、以下の表のようになります。
CO2レーザー:レーザーによる蒸散作用と切開作用により、主に膨らみのある病変の除去に用いられます。(当ページ記載)
ピコレーザー:超短時間照射レーザーにて、皮膚の中の色素のみを破壊・粉砕します。集中的に照射した場合(ピコスポット)、メラニンによるしみに加え、タトゥー除去にも効果があります。拡散して照射した場合(ピコトーニング)、肝斑に有効です。 皮膚の深い層に照射すれば(ピコフラクショナル)、小じわや毛穴の開き、ニキビ跡などに対する改善作用があります。
IPL:レーザーとは異なる性質を持つ、インテンス・パルス・ライトと呼ばれる特殊な光線を用いるため、光治療、またはフォトフェイシャルとも呼ばれます。メラニン色素を減少させ、肌の黒ずみを改善するほか、血管収縮作用により、肌の赤みにも効果があります。皮膚のターンオーバーを促進させることにより、肌質改善にも用いられます。
CO2レーザー | ピコレーザー | IPL | |
---|---|---|---|
しみ | ◯ 脂漏性角化症などの隆起性のものに限る |
◎ ピコスポット |
◯ 回数が必要 濃いものには不適 |
そばかす | ✗ | ◎ ピコスポット またはピコトーニング |
◎ |
肝斑 | ✗ | ◎ ピコトーニング |
◯ 一部の機種のみ |
あざ | ✗ | ◎ ピコスポット |
✗ |
くすみ (炎症後色素沈着) |
✗ | ◎ ピコトーニング |
◎ |
ほくろ | ◎ | △ | △ |
いぼ | ◎ | ✗ | ✗ |
タトゥー | ✗ | ◎ ピコスポット |
✗ |
赤ら顔 | ✗ | △ | ◎ |
色調改善作用 | ✗ | ◎ ピコトーニング |
◎ |
肌質改善作用 | ✗ | ◎ ピコフラクショナル |
◎ |
施術時の痛み 弱い◎⇔〇⇔△⇔×強い |
✗ 注射による麻酔が必須 |
△ピコスポット ◎ピコトーニング ◯ピコフラクショナル |
◯ 軽く弾かれるような痛みはあるが軽度 |
ダウンタイム 短い◎⇔〇⇔△⇔×長い |
△ 2週間~1ヶ月前後 |
◯ピコスポット (テープ保護2週間) ◎ピコトーニング(数日) ◎ピコフラクショナル (1週間前後) |
◎ 数日 |
術後のテープ保護 | 必要 | ピコスポットのみ必要 | 不要 |
おすすめのパターン | ほくろやいぼなどの隆起性の疾患 | 肝斑 色素性疾患全般 タトゥー除去 少ない回数での施術希望 |
顔全体のしみ 赤ら顔 肌質の改善も希望 |
この表からわかるように、CO2レーザーが有効なのは、膨らみがあり、境界が明瞭な病変に限られます。皮膚を削ったり切ったりすることを目的とした機器であるため、平坦な病変に照射した場合、皮膚が凹む可能性が高く、一般的には用いられません。しみ治療や肌質改善を目的とした場合には、ピコレーザーやIPLが適しております。
当院採用機器
CO2 Esprit
(医療用炭酸ガスレーザー治療器・厚労省承認機)
クラス分類等:クラスⅢ 高度管理医療機器・特定保守管理医療機器・設置管理医療機器
製造販売事業者:(有)エル・アイ・ビー
JMEC製の、非常に多くの実績のある国産CO2レーザー機器となります。レーザー光の出力の安定性と再現性に優れており、ムラのない正確な照射が最大の特徴です。蒸散・切開・凝固それぞれの使用目的に適した、複数の照射モードを備えているほか、焦点部分の照射スポット径は0.1㎜と業界最小であり、きわめて微細な病変にも対応します。こうした高い信頼性と機能性が、肌への負担を抑えた安全な施術を実現し、さらにはより美しい仕上がりを可能にします。
当院の施術の特徴
①経験豊富なスタッフ
②丁寧なカウンセリング
③高度な照射技術
④十分なアフターケア
⑤明瞭な価格設定
よくあるご質問
Q施術中の痛みに関して
施術前に注射による局所麻酔を行いますので、注射時の痛みはありますが、レーザー照射による痛みはほぼありません。万一痛みが出る場合には、麻酔を追加しますので、術中にご遠慮なくお申し付けください。
Q施術の必要回数に関して
ほとんどの病変は1回の施術で除去が可能ですが、種類や大きさ、深さによっては、複数回に分けて除去した方が、より傷跡が目立たない場合もあります。
Q施術間隔に関して
最低3カ月はあける必要があります。
Q施術部位に関して
全身どの部分にも施術を行うことができます。
Q施術時間に関して
病変の大きさにより変動しますが、5~10分が標準的です。
Q患者様が行う施術前の準備に関して
施術予定の部分の剃毛を、前日までに行った上でご来院ください。
Q施術後のダウンタイムと注意点に関して
施術後の患部は、赤みや凹みが出現し、デリケートな状態がしばらく続きます。10~14日後の再診日までは、施術後に貼付した被覆テープで照射部を保護していただき、お渡しする外用薬を定期的に塗布してください。お化粧は、テープの上から行うことが可能です。患部の上皮化が完了するまでには1か月前後、赤みが消失するまでには2~3カ月を要します。それまでの期間は、なるべく日焼けを避けるようにご注意ください。
Q未成年者への施術に関して
未成年の方でも施術を受けていただくことは可能ですが、カウンセリング・施術ともに、保護者(父母などの法定代理人のみ)の同伴を必須とさせていただくほか、診療契約書に保護者のご署名をいただきます。
Q妊娠中や授乳中の方への施術に関して
妊娠中や、産後3か月以内の方への施術は、安全面での理由から、すべての部位においてお断りさせていただきます。
Q保険適用に関して
CO2レーザーによる施術は、美容目的ではなく、病変による機能障害が認められる場合にのみ、健康保険の適用となる場合があります。当院は自由診療のみを行う美容皮膚科ですので、保険診療は一切行っておりません。
施術における
注意点とリスク
診療科
アレルギー科
診療時間
土曜日:10:00-14:30
診療終了時間の30分前に受付終了
休診日
住所
東京都千代田区外神田 6-14-2
サカイ末広ビル7階